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[ 2021.01.10 ]

Netflix~Chef’s Table

今年の年末年始は,Netflixをたくさん見た。世界中が夢中だというEmily in Parisは評判通り面白く,留学のために住んだパリの街を見るのが何よりも楽しかった。昨年から少しフランス語会話のレッスンも再開しているので,もっとフランス語をと思い,Chef’s Tableのフランス編を見ることにした。

Chefの話す言葉は個性的で,思いが言葉とともに突き刺さり,主張がはっきりしているので聞きやすい。そして,その仕事ぶり,半生から,職人,アーティストとしてのこだわりの世界にどっぷり浸らせていただいた。

改めて認識したのは,幼少期の体験が幸せのイメージの基本になるということだ。家族,友達,先生,周りの人間から受けた愛情と自然環境の中での体験が,幸福,希望,生きる力を養う上で極めて重要だということだ。人間が自然から得られるものは図りしれない。

Chefの仕事でうらやましかったのは,生産者との共同作業で実現する仕事の成果である。弁護士の仕事にはない部分だなあ・・・と思った瞬間に,「いやいや違う!」とふと思いついた。それは間違っている,依頼者こそ生産者ではないか!

昨年うまく舵を切れた訴訟のことを思い出した。依頼者は事件の当事者なので,誰よりも事件に関する事実を知っている。そして,誰よりも結果に対して強い思いと執着を持っておられる。それは当然のことだ。ただ,その事件の依頼者は,とりわけ誰よりも事件に熱心であるのみならず,ある意味自分のことながら客観的に事件を観察し続けておられた。「そもそも何でこうなったんだろう?」「何が悪かったんだろう?」「あの人に酬いたいと思って始めた訴訟だが,実はあの人にも言い分があるのではないか?」という風に。そして,ふとつぶやかれる感想や,「こんなことってできるんだろうか?」「こんな証拠はどうやって探せばいいんだろう?」という会話が大きなヒントになり,思いがけない結果を導くことができた。まさに,改めて依頼者自身のもつ可能性を発見できた瞬間であった。

美味しい料理は,素材から始まっている。Chef’s Tableの中で,素材に使う牡蛎をもう少し大ぶりにしたいと思ったChefが,生産者と相談し,成長した後にもう一度海に戻して再養殖してみたらどうか?などと会話していた。また,落ちてしまったんだ・・・と残念そうに生産者が言った果実の実を,美味しい焼き菓子にして生かす場面もあった。こんなセッションのような会話を通じて,最適な食材を生みだしたり,その最適な生かし方を模索していた。

法的紛争の良い結果も,まさに同じプロセスで生まれるものだと思う。依頼者のもつ個性を基に,弁護士とのセッション(打ち合わせ)によって,素材(事実,証拠)を再発見し,再構築し,育てててゆき,最良の結果につなげてゆく。今年はそんなプロセスを意識して仕事に取り組んでゆきたいと思った年始であった。

「シリーズ6」まであるChef’s Tableの攻略はまだまだ続く!そして私の仕事も続くのである。

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